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医学類学生

金沢大学医学類学生に対して、1年生対象のアーリーエクスポージャーでは、薬剤部の機能と薬剤師の仕事を認識させること、5年生に対しては、薬物療法における臨機応変のチーム医療の重要性を認識させることを目的に薬剤部BSLを行っています。 BSLの内容として、リスクマネージメントを含めた医薬品管理・臨床薬理学概論、調剤、医薬品情報、病棟管理、TDM、製剤などの薬剤部業務に加えて、臨床試験について、7日間の講義、実習を行っています。 尚、各実習日の午後からは NPO HEART のアカンサス薬局において、院外処方箋の流れの把握と保険調剤の実状見学を行うことにしており、学生に大変好評です。

BSLプロトコール

[Ⅰ] 教育目標

臨床実習の目標:医療技術の急速な進歩と同時に“切れ味鋭い”医薬品が登場してきている。医薬品は疾患に対して“治療効果”を示すが“副作用”も持つ“両刃の剣”である。また、患者の高齢化と薬物療法の多様化に伴い、“薬物間相互作用”も留意すべき重要な問題である。従って、薬物療法を行う際、医師と薬剤師の連携が必要となる。臨機応変かつ円滑なチーム医療のため、薬剤師業務の専門性を正しく認識し、理解することを学習目的とする。

  1. 処方・調剤・投薬   一般薬および注射薬投与のための処方オーダーリングシステムの操作法とその際の注意点等について実習し、薬が患者に渡るまでの調剤の流れを理解する。
  2. 製剤   院内製剤の調製や無菌室での高カロリー輸液(TPN: Total Parenteral Nutrition)の調製法を学習する。また、注射薬混合の基本的手技については自ら行い得る。
  3. 薬物治療管理業務   薬物療法における薬物血中濃度モニタリング(TDM; Therapeutic Drug Monitoring)は、薬物の血中濃度を測定し、速度論的解析を行うことにより患者個々に対する最適投与量や投与方法の決定や副作用回避のために必須である。薬物動態学の基礎およびTDMの臨床的意義を理解する。
  4. 医薬品情報管理・薬剤管理指導業務   医薬品情報(DI: Drug Information)を正確かつリアルタイムに検索・収集・解析・評価してEBM(Evidence-Based Medicine)に基づいた医療を行わなければならない。医薬品の適正使用のための情報管理体制と情報提供システムについて学習する。また、患者に対する Pharmaceutical CareとRisk Managementの観点から、病棟薬剤師の職務内容について理解する。
  5. 医薬品管理業務   院内における麻薬・向精神薬管理、薬事委員会、受託研究審査委員会(IRB; Institutional Review Board)等の医薬品管理・審査体制を理解する。さらに、医薬品が関係する医療事故の重要性を認識し、医療事故・ミス防止のためのRisk Managementの方針や実施対策について理解する。
  6. 治験管理業務(臨床試験管理センター)   医薬品の臨床試験(治験)は、実施基準(GCP; Good Clinical Practice)を遵守して行われ、被験者の権利、安全および福祉を保護しつつ、科学的な質と成績の信頼性が確保されたものでなければならない。有効かつ安全な医薬品を医療の場に提供するためのステップとしての治験の意義を理解すると同時に、治験のスムーズな実施に関わっている治験コーディネーター(CRC; Clinical Research Coordinator)の役割について知る。

[Ⅱ] 臨床実習の内容・項目

  1. 一般調剤・注射調剤
    処方オーダーの実習
    注射薬供給の実際
    一般調剤の実際
  2. 製剤
    一般製剤室と無菌製剤室の見学
    TPN、抗癌剤等の注射薬混合実習
    処方作成時に必要な計算(倍散、輸液量など)の実際
  3. 薬物治療管理業務
    薬物血中濃度測定と結果解析の実習
  4. 医薬品情報 (DI)管理業務
    薬剤部が関係する院内規約(採用医薬品等)と医薬品情報(添付文書、医薬品等安全性情報、緊急安全性情報、インターネットの利用)に関する講義
  5. 薬剤管理指導業務
    患者情報と薬歴などの講義
    各大学病院の服薬指導(ビデオ)
    服薬指導体験実習
  6. 治験管理業務
    新GCPの概要の講義
    同意説明・同意取得の模擬実習
  7. 薬品管理業務・リスクマネージメント講義
  8. 保険薬局業務
    院外処方せんと保険調剤の実際
    在宅医療と薬事衛生等に関する講義

[Ⅲ] 学生の心構え

 

臨機応変なチーム医療のため、医療現場における薬剤師の職能・役割について、積極的な理解に努める。

  1. 午前9時 薬務室に集合。遅刻しない。
  2. 原則として6人1組で講義・実習を受けることになるが、講義では積極的に質問をして理解を深めること。実習では分担を決め、チームとして取り組むこと。
  3. TDM実習では、患者の血液を扱うので、感染の可能性は否定できない。手袋をするなど感染防御のための指示を守ること。

[Ⅳ] 評価法

 

適宜、口頭試問と実習レポートで評価する。

[Ⅴ] 薬剤部臨床実習スケジュール

実習内容

  1. オリエンテーション、治験薬管理業務、―臨床試験とCRC―、臨床実習レポート作成
  2. 薬物治療管理業務、―薬物血中濃度測定と投与設計―、臨床実習レポート作成
  3. 医薬品情報・薬剤管理指導業務、―情報提供と患者服薬指導―、臨床実習レポート作成
  4. 調剤業務、―一般調剤・注射薬調剤―、臨床実習レポート作成
  5. 製剤業務、―一般製剤・無菌製剤―、臨床実習レポート作成
  6. 医薬品管理業務、―リスクマネージメント―、臨床実習レポート作成
  7. 保険薬局業務、―院外処方せんと保険調剤―、臨床実習レポート作成